OS X Mavericks(10.9)を UTM にインストールする
UTM 4.0.9 上で、以下の設定で、OS X 10.9 Mavericks と 10.8 Mouintain Lion のインストールができました。
以下のスクリーンショットは UTM 4.1.5 のものです。UTM 4.1.5 でもインストーラが起動するところまでは確認しています。参考になれば幸いです。
設定
システム
以下のように設定します。OS X 10.9 Mavericks の最小メモリは 2GB ですのでお好みで。
- アーキテクチャ: x86-x64
- システム: Standard PC (Q35 + ICH9, 2009)(alias of pc-q35-6.2)(q35)
- メモリ: 4096MB
- CPUコア数: 4
- マルチコアを強制にチェックを入れておく

Qemu
見えてるところは、触ってません。

以下、2つのオプションを追加するのですが、UI が非常に分かりにくいです。Qemu の設定画面を一番下までスクロールすると、新規...というテキストエリアがあるので、そこに入力します。
-cpu
Penryn,+ssse3,+sse4.1,+sse4.2

ドライブ
以下の手順で起動できています。
- 一旦、すべてのドライブを削除する
- なし(詳細)として追加し、
OVMF.bin
を読み込ませ、BIOS として設定します。OVMF はファームウェアとして機能し、CPU以外の周辺機能をエミュレートしているようです。ここから入手できます。

- USB として追加し、
EFI-LEGACY.img
を読み込ませ、ディスクイメージとして設定します。OS X のブートローダとして機能する OpenCore Image です。OS X 10.6 〜 macOS 10.14 まで起動可能とのことです。EFI-LEGACY.img
は ここから入手できます。OS X 10.4 〜 10.7 ではEFI-i386.img
を、mac OS 10.15 以降はEFI-MODERN.img
を使用します。10.6 と 10.7 はどっちを使うの? ってなりますが、分かりません。試してみた方は教えてください。

- IDE(リムーバブルドライブ)として追加し、
OS X 10.9 Mavericks.iso
を読み込ませ、CD/DVD (ISO) イメージとして設定します。OS X 10.9 Mavericks.iso
はインストーラから作成します。作成方法は、「ディスクユーティリティ」でmacOSインストール用ISOファイルを作るを参照してください。

- IDE として追加し、32GB の容量を設定する(メインのドライブ。容量はお好みで。参考までに、Adobe Photoshop CS6 Design Standard と ATOK 2017 Premium をインストールしたら、16GB くらいです)

リムーバブルドライブは、インストール完了後、削除しても構いません。
起動すると、途中で止まってしばらく(数分)待たされますが、インストーラが起動します。インストーラ起動後、ディスクユーティリティで HDD を HFS+ でフォーマットします。後は通常通りにインストールしてください。
おわりに
Mavericks はメモリ圧縮を搭載した最初の OS X で、メモリを潤沢に使えない VM には良いと思います。UTM 4.1.5 時点では、「英数」「かな」が効かなかったり、マウスカーソルの加速が異常だったり、サスペンドできなかったり、使用するには難ありの状態です。今後のアップデートに期待です。